コロナ禍による消費者行動やニーズの変化に対応し、アクシアル リテイリング(新潟県/原和彦社長:以下、アクシアル)グループでは、日用雑貨売場においてプライベートブランド(PB)商品の拡充を進めている。商勢圏でドラッグストア(DgS)をはじめとした他業態が勢力を増す中で、消費者から厚い支持を得ている同社は、どのような戦略のもと日用雑貨PBを開発しているのだろうか。
売場縮小傾向でも売上は好調、めざすは“筋肉質”な売場
原信(新潟県/原和彦社長)、ナルス(新潟県/森山仁社長)、フレッセイ(群馬県/植木威行社長)と、食品スーパー(SM)事業会社3社を傘下に持つリージョナルチェーンのアクシアル。コロナ禍にあっては、外出を控え、家庭で食事をする人が増えたのに伴い、主力の食品が大きく伸び、業績は好調に推移している。
具体的に主力の食品は2021年3月期、「生鮮食品」が対前期比6.9%増、「一般食品」が同6.2%増となったが、実はこれを上回る伸び率を示したのが、同10.5%増となった「住居」分類、いわゆる日用雑貨部門だ。この要因は、コロナ禍でマスク・除菌アルコールが伸長したことに加え、複数の店を買い回らず、SM店舗で買物を完結させるという購買行動が浸透したためと考えられる。なお、全体に占める「住居」分類の売上高構成比は3.2%となっている。
原信およびナルスの商品部機能などを担う原信ナルスオペレーションサービスで商品本部グロサリー部の部長を務める石原照門氏は、「“巣ごもり”で、お客さまのライフスタイルは大きく変化した。長く家に滞在するようになり、『調理』『保存』『片付け』にかける時間が増えている。日用雑貨分野では、そういったシーンで必要な商品の充実を図っている」と話す。
アクシアルは
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