メニュー

1品3000円超も!「RF1」のロック・フィールドが「高級冷凍食品ブランド」を始めた狙い

「RF1」「いとはん」などバラエティー豊かな総菜専門店群を擁するロック・フィールド(兵庫県)が、冷凍食品の新ブランド「RFFF(ルフフフ)」を発表した。11月1日から、自社ECサイトなどで30種の冷凍総菜の販売を開始している。消費者からのニーズが高まったことで冷凍食品事業が隆盛を極める中、ロック・フィールドは他社とどのような差別化を図っていくのか。古塚孝志社長が今後の展望について語った。※本文中の価格はすべて税込

会見を行うロック・フィールドの古塚孝志社長


あらゆるシーンに対応する30種類の総菜

 ロック・フィールドが今回、冷凍食品ブランドとして立ち上げたのは「RFFF(ルフフフ)」だ。「Rock Field Frozen Foods」の頭文字をとり、「るふふふ」と笑みのこぼれる “ご褒美時間”の喜びを表現しているという。

ちょっと贅沢な食事をしたいというニーズの高まりを受けて開発。

 「食に対する価値観や生活スタイルが多様化する中で、自宅でちょっと贅沢な食事をしたいというニーズが著しく伸びている。そのような状況下で、チルド商品で培ってきた当社のノウハウを冷凍食品に生かしていきたいと考えた」と古塚社長は述べる。
 
 11月1日の発売開始時にラインアップしたのは、スープ、パスタ、グラタン料理、メイン料理など30種の総菜だ。「濃厚な蟹クリームソースのパスタ パッケリ」(756円)や「10種野菜のグリーンポタージュ」(510円)、「牛肉100%ハンバーグ デミグラスソース 1個入り」(810円)といった500~800円程度の商品のほか、「プライムビーフのグリル マデラソース」(3564円)などの高価格帯商品も用意する。日々の食卓のストックとしてはもちろん、1~2人で贅沢をしたいとき、ホームパーティ開催時など、多彩なシーンに対応できるラインアップとなっている。

日々の食事のストックとして活躍する手ごろな商品も用意。

新ブランドとして総菜づくりを自由な発想で

  実はロック・フィールドが冷凍食品を取り扱うのは今回が初めてではなく、10年ほど前から冷凍スープなどを取り扱っている。今回、あえて一つのブランドとして「RFFF」を立ち上げた理由について、古塚社長はこう語る。「『RF1』は洋総菜、『いとはん』は和総菜、『融合』はアジアン総菜と、固有のイメージがどうしても強い。各ブランド下の冷凍食品という位置づけにしては、発想の幅が狭まるのではと感じた。新しいブランドを立ち上げることによって、自由闊達な発想で冷凍総菜づくりに取り組んでいきたい」。

ハイエンドな冷凍食品ブランドへ

メニューを組み合わせれば、コース仕立てにすることも可能。

 他社との差別化ついて、古塚社長は「当社のチルド商品開発においては、安くてよい素材ではなく、開発するメニューのコンセプトに見合う最高級の素材を選び、そして、おいしさのために手間暇を惜しまない姿勢を創業当時から守ってきた。妥協のない、あくなきおいしさの追求を続けることが他社との差別化につながると考えている」。

今後、ブランドとしてめざすのは「ハイエンドな冷凍食品」だ。「今回販売する商品の中には2000~3500円ほどするものもある。ゆくゆくはこうした高価格帯の商品も充実させていきたい」と語った。

「RFFF」は、自社ECサイトのほか、グルメスーパーなどでも販売を予定する。そうした販路で地盤固めをしながら、販売を拡大していきたい考えだ。同社の冷凍食品の2022年時点での売上高は5億2000万円。これを2025年4月期までに10億円に伸ばすことを目標に据えている。