サントリー食品インターナショナル「BOSS」の濃縮タイプ飲料「ボス カフェベース」は、牛乳や水で割るだけの手軽さが好評でコロナ禍以降大きく伸長。なかでも濃厚な抹茶の香りが楽しめる新商品「贅沢抹茶ラテ」は非コーヒーユーザーの取り込みにも成功している。
在宅時間の増加を背景に伸長する濃縮飲料市場
サントリー食品インターナショナルは同社の基幹コーヒーブランドである「ボス」の新たなラインアップとして2016年、牛乳で割って楽しむ濃縮タイプコーヒー「ボス ホームエスプレッソ ラテミックス」を発売。その後、「ボス ラテベース」へのリニューアルを経て20年、「ボス カフェベース」として新発売した。
濃縮飲料の市場はコロナ禍による在宅時間の増加に伴い、大きく伸長している。この状況下「ボス カフェベース」は割るだけ・注ぐだけでカフェのような本格的なコーヒーが気軽に楽しめることを提案。子供でもつくれる手軽さや自分好みの濃さ・味わいにカスタマイズできる点、ラインアップの広がりも後押しとなり、21年のシリーズ販売数量は対前年約2割増と引き続き好調に推移している。
現在、ラテでもブラックでも楽しめる「無糖」「甘さ控えめ」、キャラメルラテが手軽につくれる「焦がしキャラメル」、カフェインレスタイプの「ぜいたくカフェインレス」といった濃縮コーヒーのほか、「ヘーゼルナッツラテ」「カフェモカ」などの季節に合わせた限定品を展開。22年からはコーヒー以外のメニューを拡充し、第1弾として「贅沢フルーツオレ」を発売した。
同社では同じブランド内の「クラフトボス 抹茶ラテ」が好評を得ていることから、非コーヒーメニューの第2弾として「ボス カフェベース 贅沢抹茶ラテ」を4月26日に新発売した。
牛乳売場やアイス売場など、クロスMDで需要創出
「ボス カフェベース 贅沢抹茶ラテ」は石臼挽き抹茶を中心に国産抹茶を100%使用。さわやかな香りと香ばしく厚みのある香りの抹茶を絶妙にブレンドすることで、牛乳に負けない抹茶の香りを実現した。
パッケージでは深い緑色の背景に白や金色をアクセントに使ったカラーリングで本格感を表現。“牛乳と割るだけ!”というキーワードを正面上部に大きく記し、さらに茶碗に入った抹茶・茶せんとともに、グラスに注いだ抹茶ラテの画像を配すことで、牛乳で割って飲む「濃縮タイプ」の飲料であることをわかりやすく訴求している。
「ボス カフェベース」は牛乳売場やアイスクリーム売場など、定番売場以外でのクロスMDによる店頭プロモーションに力を入れている。とくに同品の割り材でもある牛乳との相性は抜群で、同社では明治「おいしい牛乳」とのコラボレーションを実施するなど、大きな実績を上げている。また「贅沢抹茶ラテ」については「クラフトボス 抹茶ラテ」に「カフェベース 贅沢抹茶ラテ」を足してつくる“追い抹茶”レシピをホームページや店頭で訴求することで好評を得た。
22年下期は春に好評だった猫をモチーフにした注ぎやすいヒンジキャップ「ねこねこキャップ」のノベルティキャンペーン第2弾を実施。ブランド認知や濃縮飲料のトライアル促進を図る。
サントリー食品インターナショナルは新フレーバーも充実させながら、「ボスカフェベース」を通じ濃縮飲料市場の拡大に貢献していきたいとしている。