昨今、急速に台頭する中国の越境ECと、巨人アマゾン(Amazon.com)による競争が、激しさを増している。日本でも存在感を高めつつあるTemu(テム)やSHEIN(シーイン)、さらにアリババ系のAliExpress(アリエキスプレス)といった勢力が、とくに低価格帯の商品でアマゾンの牙城を侵食し始めているのだ。
いずれの企業も流通総額(GMV)は公表されていないものの、報道によると、2023年の3者のGMV(推計)は合わせて約797億ドルに上るという。一方、アマゾンの23年度のEC売上高は5748億ドルとケタ違いで、同社の屋台骨が揺らぐというような話ではない。
ただ、中国の越境ECが海外展開を本格化し始めた22年以降、アマゾンのEC売上高の成長が鈍化していることも確かだ。以前は20%以上で推移していた成長率は、23年度には11.8%増と物足りない。さらに、北米を除く「国際部門」では営業赤字を計上するに至っている。
アマゾンの成長が頭打ちになっている背景には、
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