アメリカの小売業界(と外食業界)でいま最もホットな話題はオンデマンド型短時間宅配だ。
アメリカで使われるオンデマンド型デリバリーとは、商品を買ってお客に届ける宅配担当者をオンデマンドでその都度探すビジネスモデルから付けられているが、2時間という短い時間を強調するために私は“短時間”をあえて加えている。一方日本では“買物代行”と表現されることが多く、しかしその呼び方だとビジネスモデルの本質がいつまでたっても見えてこないだろうと思っている。
ウーバーは次の成長分野はウーバーイーツだと言い始めているが、なぜライドシェアのウーバーが外食業界なのか。ギグワーカーが何かを運ぶ、この何かが“人”か“料理”かの違いだけだ。需要があるとき(オンデマンド)にサービスを供給できるギグワーカーがそれを担う、だからライドシェアもオンデマンド宅配も根っこは一緒なのである。
そして宅配や買物代行という表現を使っていると理解がなかなか進まない重要な視点がもう一つある。
EC流通総額ランキング4位にドアダッシュ!
オンデマンド型短時間宅配の決済は、宅配企業のウェブサイトまたはアプリで行い、宅配企業が預り金としてこれを小売企業や外食企業に支払う金融スキームである。会計上、預り金は売上とはならず、これを加えたグロスの総売上高が流通総額だ。コンビニ大手の売上高は一般的には流通総額で評価するので一見すると数値が大きいが、損益計算書で評価するとぐっと小さくなるのと同じである。
さて、ではこの流通総額でECの売上高ランクを作ってみるとどうなるか。
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