[ロンドン 5日 ロイター] – IHSマークイットが発表した4月のユーロ圏総合購買担当者景気指数(PMI)改定値は53.8で、3月の53.2から上昇した。速報値の53.7からも小幅上方修正された。
IHSマークイットのチーフ・ビジネス・エコノミスト、クリス・ウィリアムソン氏は「4月調査の結果は、ユーロ圏が第2・四半期に景気2番底から脱却することを示唆する」と述べた。
新型コロナウイルス感染第3波を受け、域内各国で再び行動制限が実施されたが、サービス業の景況は拡大した。企業は原材料コストの上昇に直面している。
サービス部門PMIは50.5で、3月の49.6から上昇し、速報値の50.3を上回った。
総合PMIの投入価格指数は61.9から64.0に上昇し10年ぶりの高水準。製造業で原材料コストが記録的な上昇となっていることを反映した。
ウイリアムソン氏は「景気回復はインフレ圧力をもたらしているが、今のところ主に製造業に限定されているようだ。サービス業ではコスト上昇は穏やかなペースにとどまっている」と述べた。
当初問題があったワクチン接種も軌道に乗り、サービス業では見通しが改善して期待指数は68.4に上昇、約10年ぶりの高水準となった。