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米経常赤字、20年は12年ぶり高水準 新型コロナ流行響く

ニューヨークの街を歩く人
米商務省が23日発表した2020年の経常収支は、赤字が12年ぶりの高水準に達した。新型コロナ感染拡大でモノと移動とサービスの提供が著しく阻害されたことが響いた。写真は昨年11月、ニューヨークで撮影(2021年 ロイター/Caitlin Ochs)

[ワシントン 23日 ロイター] – 米商務省が23日発表した2020年の経常収支は、赤字が34.8%増の6472億ドルと、2008年以来、12年ぶりの高水準に達した。新型コロナウイルス感染拡大でモノと移動とサービスの提供が著しく阻害されたことが響いた。

20年の経常赤字の対国内総生産(GDP)比率は3.1%と、19年の2.2%から上昇し、08年以来の高水準となった。

モノとサービスの輸出、および海外からの所得は3兆2300億ドルと、5783億ドル減少。モノとサービスの輸入、および海外への支払いは3兆8700億ドルと、4113億ドル減少した。

20年の貿易赤字は6817億ドルと、前年の5769億ドルから増加した。

オックスフォード・エコノミクスの米国エコノミスト、オレン・クラチキン氏は「21年初頭のデータは第1・四半期に貿易の回復が継続することを示しているものの、パンデミック(世界的大流行)はまだ終息しておらず、伸張したサプライチェーン(供給網)が進展を阻む中、コロナ禍前の水準に戻るまでに時間がかかるだろう」と述べた。21年については、回復に向けたプラスの動向と大規模な財政刺激策によって、輸入が堅調となる半面、輸出の回復はより緩慢なペースになるとの見通しを示し、「経常赤字は小幅拡大し、今年のGDP比率は平均3.5%になる」と予想した。

20年第4・四半期の経常赤字は4.2%増の1885億ドルと、07年第2・四半期以来の高水準となった。

GDPに占める比率は3.5%と、前四半期の3.4%から小幅拡大し、08年第4・四半期以来の高さとなった。