[北京 4日 ロイター] – 財新/マークイットが発表した2月の中国サービス部門購買担当者景気指数(PMI)は26.5と、前月の51.8の約半分に低下し、過去最低を記録した。新型コロナウイルス感染拡大を受け、新規受注が世界的な金融危機以降の最低水準に落ち込んだ。
景況拡大と悪化の分かれ目となる50を、2005年の統計開始以降で初めて下回った。
人の移動が厳しく制限されるなか多くの人が外出を控え、多数のレストランやショッピングモール、映画館は閉鎖状態が続いたため、サービス企業は活動停止を余儀なくされた。PMIの大幅低下は、早急な追加支援策の必要性を示した。
中国国家統計局が前週発表した2月の非製造業PMIも大きく落ち込んだ。財新のPMIは国家統計局の統計に比べ、規模が小さく、輸出志向の企業の比重が大きい。[nL4N2AT019]
CEBMグループのマクロ経済分析責任者Zhong Zhengsheng氏は「新型ウイルス流行の影響が大きい産業や小規模企業向けに税制および資金面の支援を提供する政策が既に導入されたが、サービス企業は依然としてウイルス流行に伴う不透明感について懸念している」と指摘した。
PMIの内訳をみると、新規業務の指数は2008年11月以来の大幅な低下となった一方、店舗の一時閉鎖などを反映し、受注残は過去最高水準を付けた。
海外からの新規受注は前月から大幅に減少。輸出需要のサブ指数は2014年9月の指数導入以降で最大の低下となった。
雇用は約1年半ぶりに減少に転じ、雇用のサブ指数は過去最低を更新。
販売価格は3カ月連続で引き下げられ、引き下げ幅も約8年ぶりの大きさだった。今後1年の事業活動の見通しは2005年の統計開始以来の水準に悪化した。
製造業とサービス業を合わせた財新の2月総合PMIは過去最低の27.5と、1月の51.9から大幅低下した。