メニュー

トップ3社のシェア率上昇で52.3%へ 百貨店市場規模&市場占有率2024

市場占有率1280

2023年度の百貨店市場規模は、経済の正常化に伴う人流の増加やインバウンド需要の回復を追い風に3年連続の増加となった。19年との比較では94.2%とコロナ前の水準まであと少しのところまできており、23年度決算においても上位3社すべてが増収を達成。3社合計のシェアは50%を超えている。一方、都市部百貨店の好調とは対照的に、地方百貨店は業績が低迷しており、優勝劣敗が鮮明となっている。

3年連続で市場拡大、地方百貨店は苦境続く

 日本百貨店協会が発表した23年1~12月の全国百貨店売上高は、対前年比9.2%増の5兆4211億円だった。行動制限の解除に伴う人流回復に加えて、円安により高額商品の販売が好調に推移。さらにインバウンド需要も回復の兆しを見せており、市場規模は前年から4399億円増加した。

 ただ、そうした恩恵に預かれたのは、人口が集中する都市部で店舗を構える一部の百貨店に限られ、地方を本拠とする百貨店が苦戦する構図はコロナ前から変わっていない。実際に直近でも地方百貨店の閉店や破産が相次いでおり、外資系の有名ブランドがテナントから撤退するというケースもある。

2023年度の百貨店市場規模は、経済の正常化に伴う人流の増加やインバウンド需要の回復を追い風に3年連続の増加となった(i-stock/PhotoNetwork)

 売上上位企業の動向を見ていくと、トップ3社の顔ぶれはこの4年間変わらず、上位3社のマーケットシェアは52.3%。前年度との比較で1.0ポイント(pt)上昇しており、上位集中がじわりと進んでいる。

 なお、本稿では例年、売上高上位5社のシェアを見ていたが、業界4位だったそごう・西武(東京都)が23年度決算から総額売上高を非開示としたため、今年から上位3社のシェアを掲載している。

経済正常化を背景に上位3社とも増収

 業界最大手である

・・・この記事は有料会員向けです。
続きをご覧の方はこちらのリンクからログインの上閲覧ください。