株価に発行済み株式数をかけあわせて算出する株式時価総額は、企業価値を評価する指標として広く使われている。ROA(総資産経常利益率)は、「企業に投下された総資産を使ってどれだけ効率よく収益(経常利益)を得ているか」を示す指標で、企業の収益性を評価する際に重視される。本稿では、これら2つのランキングの変化と、各ランキング上位企業の動向を見ていく。
小売業の時価総額ランキング上位3位の顔ぶれは昨年と同じだった。衣料品専門チェーン(AP)最大手ファーストリテイリング(山口県)の時価総額は12兆円を超え、昨年に引き続きトップとなっている。
2位のセブン&アイ・ホールディングス(東京都)の時価総額は3位のイオン(千葉県)の約1.79倍で、その差は昨年よりも縮まった。また4位には、ニトリホールディングス(北海道)を抑えて、パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(東京都:PPIH)がランクインしている。
業態別では、百貨店(DP)の躍進が目立つ。三越伊勢丹ホールディングス(東京都)は時価総額が昨年に比べて130.0%上昇し、昨年12位から6位に浮上した。髙島屋(大阪府:20位)、J.フロントリテイリング(大阪府:21位)、エイチ・ツー・オー リテイリング(大阪府:25位)の時価総額も昨年から2ケタ上昇し、それぞれ順位を上げている。
食品スーパー(SM)で時価総額が最も大きいのは
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