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コロナ禍乗り越え復調基調に? 大手コンビニ3社の2022年度最新決算業績まとめ

2022年下半期に、コロナ前を上回る販売額となったコンビニ業界。店舗数は2019年以来2度目の減少となったものの、雑誌や化粧品、衣料品、雑貨などの「非食品」の売上が大きく増加し、1店舗当たりの販売額も増加している(経済産業省公表資料より)。行動制限が解除されたことによる消費活動の活発化や在宅勤務などの解除などにより、コンビニの利用頻度や需要も増えていることが伺える。
そうした中、コンビニ各社は異業種との協業や品揃え拡充、新サービスを開始などにより利便性の向上を進めている。本稿ではセブン-イレブン・ジャパン(以下、セブン-イレブン)、ローソン、ファミリーマート(いずれも東京都)の23年2月期決算をレポートする。

セブン-イレブン・ジャパン
チェーン全店売上高が5兆円台に!

 今年創業50周年を迎えたセブン‐イレブン。親会社のセブン&アイ・ホールディングス(東京都)は4月6日に2023年2月期決算を発表し、連結営業収益11兆8113億円と国内小売としては初めて10兆円を突破した。

 セブン-イレブンのチェーン全店売上高は対前期比4.0%の5兆1487億円。全店平均日販は同2万4000円増の67万円、既存店売上伸び率は3.6%増で、客数(0.3%増)、客単価(3.3%)ともに前期を上回った。商品別の売上比率は非食品が32.6%、ファスト・フードが29.5%、加工食品が25.4%、日配食品が12.5%となっている。

 セブン-イレブンは消費者のさまざまなニーズが顕在化する中で、来店客数の増加をはかるため①高付加価値商品の品揃え拡充 ②取扱いアイテム数増加を図る売場レイアウトの変更 ③イベント感を演出する販売促進、と3つの施策に取り組んできた。また、デリバリー需要の増加に対応するため、スマホからの注文を最短30分で配達する「7NOW(セブンナウ)」を3800店舗まで拡大。加えてファスト・フード商品の拡充やイトーヨーカ堂(東京都)の青果ブランド「顔が見える野菜。」の取り扱い店舗を拡大している。また、各種フェアの実施も売上増に寄与した。

 業績予想では、国内の経済活動が回復に向かう一方で、原材料および燃料価格の高騰、物価上昇が継続すると予測しており、これらが消費マインドや家計、個人消費に影響を及ぼすことを懸念。そうしたリスクも踏まえたうえで、セブン-イレブンでは2024年2月期、チェーン全店売上高が同3.2%増の5兆3140億円、営業利益が同5.2%の2450億円と増収増益を見込む。

ローソン 
光熱費高騰を乗り越え増収増益

 ローソンの23年2月期連結業績は、営業総収入が同41.6%の9886億円、営業利益が同16.9%の550億円の増収増益だった。

 ローソン単体のチェーン全店売上高は同104.0%の2兆2995億円。全店平均日販は前期から2万4000円増の52万2000円、既存店売上高伸び率は同3.6%増だった。商品別の売上比率は加工食品53.6%、ファスト・フード23.1%、日配食品14.6%、非食品8.7%となっている。
 
 国内コンビニエンスストア事業は人流の回復や生活スタイルの変化に対応すべく、店舗改装に力を入れており、店内調理サービス「まちかど厨房」は2023年2月末時点で7290店舗、「無印良品」の本格導入店舗は9621店舗となった。これにより、まちかど厨房、冷凍食品、カウンターファストフードの売上が伸長。また、日販の伸長が光熱費などの増加分を吸収し、利益を増加させたと同社は分析している。

 今後は創業50周年を迎える2025年に向けた「ローソングループ Challenge 2025」において「ホスピタルローソン」などの病院出店の積極展開や本屋などの併設型店舗、移動販売などのフォーマットも多様化し、地域・エリア特性に合わせた出店・商品・DX戦略を推進していく。

ファミリーマート
チェーン全店売上高が3兆円目前に

 ファミリーマートの2023年度2月期の連結業績(IFRS)は、営業収益が同2.2%増の4614億円、事業利益が同2.0%減の640億円だった。

 ファミリーマート単体のチェーン全店売上高は、同4.1%増の2兆9575億円、全店平均日販は前期から2万3000円増の53万4000円となり、既存店日販伸び率は同4.3%増、客数(同2.7%増)、客単価(同1.5%増)とも前期実績を上回っている。商品別の売上構成比は、食品が54.6%(日配食品26.1%、加工食品23.2%、ファスト・フード5.3)、非食品が32.3%、チケットやコピーなどのサービスが13.2%となった。

 23年2月期は話題性の高い新商品の開発や、各種キャンペーンにより客数が伸長、高単価商品も好調に推移。アプリの利用促進や店舗のメディア化も推進しており、人型AIアシスタントを5000店舗に導入することが決定している。そのほかにも、飲料補充AIロボットやAIによる発注推奨システムの開発も行っている。これらDXによる店舗運営の効率化に加え、インバウンド需要への対応や品揃えの強化も進めていく。