[27日 ロイター] – 米飲料大手コカ・コーラは27日、通期利益見通しを上方修正した。サプライチェーン(供給網)の混乱やコスト増に直面しているものの、世界的な飲料需要の拡大と値上げを見込んだ。
株価は2.3%高の55.70ドル。
映画館やスタジアム、レストランなどの再開に伴い、世界的に飲料需要が回復しており、第3・四半期の売上高は16%増加した。
ただ、マーフィー最高財務責任者(CFO)は堅調な需要が引き続き予想されるものの、2022年のコスト上昇や新型コロナウイルスの感染再拡大に伴う一部市場での新たなロックダウン(都市封鎖)などの影響は免れないと指摘。需要押し上げに向けたマーケティング費用の増加やパンデミック(世界的大流行)に関連する影響回避に向けた値上げを実施するとした。
エドワード・ジョーンズのアナリスト、ジョン・ボイラン氏は、製品数を減らし、迅速な成長が見込まれる製品に集中するコカ・コーラの戦略は「少なくともコスト増の緩和に役立つ」とした。
通期の調整後1株利益の増益率見通しは15─17%と、従来の13─15%から引き上げた。
第3・四半期の調整後1株利益は0.65ドル。リフィニティブがまとめたアナリスト予想は0.58ドルだった。