[21日 ロイター] – 米飲料大手コカ・コーラは21日、売上高および利益の通期予想を上方修正した。映画館やレストラン、スタジアムの再開に伴い、飲料需要が回復しているという。
株価は1.7%高。
最大の市場である北米の売上高は第2・四半期(7月2日まで)に28%増加。新型コロナウイルスワクチン接種の進展に伴い米全土での経済再開や入場制限の緩和が寄与した。
欧州やアジア、中南米の経済再開も後押しし、全体の調整後売上高は41.1%増の101億3000万ドルと、市場予想の93億2000万ドルを上回った。
クインシー最高経営責任者(CEO)は声明で、「第2・四半期業績は当社の事業が経済全体の回復よりも迅速に回復していることを示している」と述べた。
前年同期の純売上高はロックダウン(都市封鎖)の影響で28%減となっていた。
マーフィー最高財務責任者(CFO)は第2・四半期にアジアの一部市場の売上高が新型コロナの感染再拡大の影響を受けたと指摘。ただ、感染力の強い変異株「デルタ」の影響は今回の売上高予想の上方修正に織り込み済みで、コロナ危機が予想以上に悪化した場合には、製品ポートフォリオの中で大手ブランドを優先したり、サプライチェーン(供給網)の強化に注力したりすることを検討すると述べた。
オーガニックレベニュー(買収・売却や為替相場などの影響を除いた本源的売上高)の通期増加率予想は従来の1桁台後半から12─14%に上方修正された。
調整後1株利益の通期増加率予想も従来の1桁台後半─2桁台前半から13─15%に修正した。
第2・四半期の会社帰属の純利益は48%増の26億4000万ドル。一時項目を除く1株利益は0.68ドルと予想の0.56ドルを上回った。