[東京 18日 ロイター] – 総務省が18日発表した5月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く、コアCPI)は101.7となり、前年同月比0.1%上昇した。 携帯電話料金の値下げが下押し要因となる一方、ガソリンなどのエネルギー価格が上昇し、指数を押し上げた。
前年比でプラス圏に浮上するのは、2020年3月以来。
ロイターがまとめた民間予測はプラス0.1%だった。
携帯電話の通信料は前年同月比27.9%低下し、比較可能な2001年以来最大の下げ幅で、CPI総合指数へのマイナス寄与度は0.54ポイントだった。
ガソリンは19.8%上昇し、2017年3月以来の上げ幅となり、プラス寄与度は0.37ポイント。また、灯油は19.0%上昇し、2018年11月以来のプラス幅だった。
5月の総合指数は前年比0.1%低下した。天候が良く、キャベツやトマトなどの生鮮野菜の供給が増えたため値下がりし、前年比で7.4%下落、0.14ポイント総合指数を押し下げた。また、去年の緊急事態宣言の影響で、巣ごもり需要で価格が押し上げられた反動減が出たとみられる。
生鮮食品およびエネルギーを除く総合指数は前年比0.2%低下した。
総務省は、7月9日に2020年基準改定に伴うウエートなどの基礎情報を公表する。また、8月6日には20年1月分から21年6月分までの遡及結果を公表する。
2020年基準指数への切り替えは全国CPI7月分、東京都区部は8月分からとなる。