メニュー

速報 ホームセンター2020年度決算報告第2弾 20年度、売上平均11.7%増、営業利益77%増

都内の横断歩道を渡る人
新型コロナウイルス感染拡大により、衛生用品、巣ごもり需要、テレワーク需要を受け、各社未曾有の好業績となった。写真は都内で6月撮影(2020年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

 2月と3月に期末を迎えたホームセンター(HC)12社の2020年度決算が出そろった。新型コロナウイルス感染拡大により、衛生用品、巣ごもり需要、テレワーク需要を受け、各社未曾有の好業績となった。

 全体の市場規模の推移で見ると、ビバホーム(旧LIXILビバ)を経営統合したアークランドサカモトを除いた11社の営業収益の合計は2兆173億円。前年度と比較すると、10.8%増と2ケタ増となっている。

 20年度の業績で特筆できるのが、収益の大幅な改善だ。12社の内、営業利益の伸び率で最も低いDCMHDでも45.2%増だ。値引きなどが行われなかったことで売上総利益率が改善したことや、販売促進の自粛で販売管理費が抑えられた。

 アークランドサカモトを除いた11社の営業利益の合計を前年度と比較すると、伸び率は77.2%増と大きく伸びた。営業利益率対営業収益は6.6%と前年度から2.5ポイント改善している。

21年度は減収減益の予想続く

 21年度の通期予想は、前年度からの反動を予想し、減収減益を見込むところが多い。

 主なHCで、DCMHDは営業収益伸び率を2.8%減と予想。コーナン商事は0.1%増の微増にとどまりそうだ。コメリは3820億円を予想したが、同社は今期から会計基準を変更するため、前期を同基準に適用して増減率を算出しており、それによると横ばいになるとしている。

 アークランドサカモトは、決算期を2月20日から2月末日に変更することに伴い増減率の発表はないが、ビバホームの業績が通期で反映されるため、営業収益は3650億円、営業利益は205億円と上位HC肉薄する。

 前年度に大きく伸びた収益に関しては、中堅以下のHCで21年度の営業利益で大幅な減益を予想するところが続く。アークランドサカモトを除いた21年度の11社の営業収益見込み合計の伸び率は、2.2%減、営業利益は8.3%減となった。

ナフコ、アークランドサカモト、ケーヨー、サンデー、エンチョーの営業収益は売上高
コメリ、ナフコ、エンチョーは、2022年3月期より「収益認識に関する会計基準」等を適用する。コメリとエンチョーの前年度増減率は、前年度の業績を当該会計基準等に適用したと仮定して算定。ナフコは増減率なし。