[ミラノ 17日 ロイター] – コンサルティング会社ベインによると、高級ブランドの販売は、早ければ年内にも、新型コロナウイルス流行前の水準を回復する可能性がある。中国や米国で販売が好調という。
同社は、今年の高級ハンドバック、衣服、宝飾品の販売が、2019年の2800億ユーロ(3400億ドル)を回復、もしくは上回る確率を30%と予測。ワクチン接種の進展や観光の再開に左右されるとしている。
より確率が高いシナリオは、2022年の完全回復。同社は昨年11月時点では回復が2023年以降になる可能性があると予測していた。
昨年の高級ブランドの販売は23%減の2170億ユーロと、2009年以降で初の減少を記録した。
今年第1・四半期の高級ブランドの販売は、米中が好調で急激に上向いた。
同社は「米国市場が予想外に好調だ」と指摘。欧州は、ワクチン接種の遅れと観光の制限で出遅れているという。
同社によると、在宅勤務などを背景に地方に移住する人が増えており、ニューヨークやミラノといった大都市よりも、2番手の都市で販売が好調なケースが少なくないという。
販売回復を主導しているのは、ハンドバッグ、革製品、宝飾石だが、ロックダウン(都市封鎖)の緩和で人々が外出するようになれば、衣服、化粧品、香水の売り上げ回復も期待できるという。