[東京 11日 ロイター] – 総務省が11日発表した3月の家計調査によると、2人以上の世帯の実質消費支出は前年比6.2%増となり4カ月ぶりにプラスに転じた。新型コロナウイルスの感染拡大で前年の消費が落ち込んでいた反動が押し上げ、2019年9月以来の大幅な増加率となった。ロイターの事前予測調査では同1.5%増が予想されていた。
季節調整済み前月比では7.2%増だった。
前年比で大きく増加したのは、住居の設備修繕・維持費、授業料、教養娯楽用耐久財、電気代、上下水道料、保険医療サービス、洋服など。個別品目ではパソコンやテレビ、インターネット接続料や宿泊料などの増加が押し上げた。
一方、自動車関係費は減少した。食料は横ばいだった。個別品目では、昨年買いだめが発生したコメや即席めん、トイレットペーパーなどは減少した。
コロナ禍前の2年前との比較、冷凍食品やチューハイが急増
総務省は、コロナ禍による外出自粛や巣ごもり消費の影響が大きく表れた一部品目について、2年前の2019年3月との比較を公表した。これによると、冷凍食品が38.0%、チューハイ・カクテルが32.7%、マスクやガーゼなど保健用消耗品が35.3%、それぞれ増加した。
一方、鉄道運賃は58.9%、パック旅行費は82.7%、口紅は46.1%、それぞれ急減した。