2020年度の国内百貨店市場は新型コロナウイルス(コロナ)の感染拡大の影響を大きく受け、各社で売上高が大きく下落。市場規模は20%を超える下げ幅を示し、頼みの綱であったインバウンド(訪日外国人)売上も激減する結果となった。以前から市場縮小の傾向に歯止めがかからない状況だったが、コロナ禍ではビジネスモデルそのものの再考が迫られるほどの甚大な被害がもたらされている。
市場規模は前年から約26%減
日本百貨店協会の発表によると、20年1~12月の全国百貨店売上高(既存店ベース)は4兆2204億円で、対前年比25.7%減と大きく減少した。主な要因は言わずもがなコロナ禍にある。感染拡大期の店舗休業や時短営業、そして消費者の外出自粛の動きが広まったことで、百貨店各社は軒並み業績を落とした。
また、百貨店業界にとっては数少ない有望な収益の柱だったインバウンド消費も激減。同じく日本百貨店協会の発表によると、20年のインバウンド売上高は対前年比80.2%となる686億円にまで落ち込んでおり、ほぼ“消滅”している。
これに関連して、以前は
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