日本フードサービス協会が発表した11月の外食売上高(全店ベース)は、前年同月比12.2%増だった。2021年1月は2回目の緊急事態宣言で21.0%減と大きく落ち込んでいたため、その反動が出た。前年実績を上回るのは2カ月連続。
年明けからオミクロン株の出現で感染者が急増し、1月9日以降は各地でまん延防止等重点措置が適用されたため、19年1月比では11.5%と依然としてコロナ禍前の水準には回復していない。
業態別ではパブ・居酒屋の苦戦が続いており、前年同月比では「パブ・ビアホール」が82.6%増、「居酒屋」が45.6%増となったものの、19年1月比ではそれぞれ61.9%減、66.1%減と大きく落ち込んでいる。
店内飲食が中心のファミリーレストランやディナーレストランも同様の傾向で、ファミリーレストランは前年同月比20.1%増(19年1月期比は23.5%減)、ディナーレストランは36.7%増(34.8%減)だった。都市部や商業施設、観光地で客数が減少した喫茶も19.9%増(28.3%減)となった。
一方、テークアウトやデリバリーなど店外消費が堅調のファーストフードは6.2%増、19年1月比でも6.7%増と11カ月連続のプラスとなった。特にハンバーガーショップなどの「洋風」は5.9%増(19年1月比は24.1%増)と好調だった。