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アルビス池田和男社長が語る、中部300億円体制に向けた成長戦略

北陸地方を中心に食品スーパー(SM)66店舗を展開するアルビス(富山県)。同社は近年、中部エリアでの勢力拡大を進めており、2021年に愛知県名古屋市に出店して中部進出を果たし、23年11月末には中部エリア3店舗目となる「北区金田店」(愛知県名古屋市)をオープンする。売上高1000億円が目前に迫った同社の経営戦略について、池田和男社長に聞いた。

コスト上昇局面のなか生産性向上に成果!

──直近の業績動向からお願いします。

池田 和男(いけだ・かずお)
●1961年7月16日生まれ。 85年3月、近畿大学商経学部卒業。85年4月、丸伸入社。 2003年4月、アルビス執行役員就任。05年6月SM事業部長、 06年4月ホールセール事業部長を経て、06年6月取締役就任。 11年4月常務取締役、17年4月専務取締役。 18年5月、代表取締役社長に就任(現任)

池田 2024年3月期の中間決算は増収増益の着地となりました。自社のプライベートブランド(PB)「くらし応援」、共通PBの「CGC商品」のほか、鮮魚や総菜の自社開発商品など、特徴のある商品の販売拡大により、既存店が好調に推移し、売上総利益率も前年同期から0.4ポイント改善しました。

 昨今続く原材料費上昇の影響もありますが、プロセスセンター(PC)の生産性が向上し、売上高労務費比率は年々低減しています。また、物流面でも改善が見られ、物流費自体は下がっていないものの、配送便の組み合わせ見直し、配送什器変更による積載効率の改善、センター納品後の「戻り便」を活用した店舗間配送や仕入れ先からの商品引き取りといった数々の取り組みが奏功し、売上高に占める物流費の比率は着実に下がっています。

──既存店の好調には改装も大きく貢献しています。

池田 当社では、天井から床、空調設備、冷蔵ケースなど、建物の躯体を残して店舗の中身を一新する「大改装」(改装費約3億円以上)、冷蔵ケースをはじめとした設備の入れ替えや売場配置を変更する「中改装」(同約1億円)、最新の商品政策を導入したり、売場を一部変更する「小改装」(同約5000万円)と、大きく分けて3 つの改装があります。

 改装の効果は大きく、改装店舗の売上高は大改装では前年同期との比較で 20%以上、中改装では同約10%、小改装では同2~3%それぞれ増加しています。今後も積極的に改装を進めていく方針で、今期は

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