ファミリーマート(東京都/細見研介社長)は、定番商品や看板商品、プライベートブランド(PB)商品を育成、訴求する施策が奏功し、業績が好調に推移している。2025年2月期は戦略的カテゴリーとするスイーツや、非食品にも注力して来店動機を創出するほか、リテールメディアを活用した販促も加速させる。
定番、看板、PB商品の強化が売上を底上げ
ファミリーマートの24年2月期(単体)のチェーン全店売上高は対前期比3.8%増の3兆692億円。既存店の客数が同3.3%増、客単価が同2.0%増でいずれも前期実績を上回り、既存店の日商は同5.3%増と伸長した。全店平均日商は56万1000円で、過去最高となっている。
コロナ禍を機にテレワークが定着し、客数はコロナ禍以前の水準まで戻り切っていないものの、パン、おむすび、飲料、フライヤーといったコンビニエンスストア(CVS)が本来強みとするカテゴリーを中心に売上が順調に伸長した。執行役員商品本部長の島田奈奈氏は「コストパフォーマンスやタイムパフォーマンスの観点で、CVSの利便性がお客さまからあらためて評価されている」と分析する。
24年2月期は「定番商品の品質向上」「看板商品づくり」「ファミマルの育成」の3 つの重点施策に取り組んだ。
定番商品の品質向上においては、なかでも23年2月に発売した「生コッペパン」シリーズが、累計販売数1億2000万食を突破するヒット商品となった。長年親しまれてきたコッペパンを現代の消費者の嗜好性に合わせて「しっとり」「もちっ」とした食感に変えたことで、幅広い世代から支持を集め、売上を伸ばしている。
看板商品づくりでは、フライヤーの主力商品であるチキンにおいて、看板商品と言えるようなアイテムを複数、育成してきた。ファ
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