バローホールディングス(以下、バローHD)が展開を進める「デスティネーション・ストア(D・S)」を年商10億円未満の店にも展開すべく、効率性を加味した「ネオ・ DS」フォーマット。その1号店として、2023年3月にリニューアルオープンしたのが「スーパーマーケットバロー伝法寺店」(愛知県一宮市:以下、伝法寺店)だ。同店は、改装オープンから8月末時点までの売上高が対前年同期比120%と大きく伸長。著しい成果を見せる「ネオ・DS」フォーマットの売場づくりに迫る。
3月にオープンの「ネオ・DS」フォーマット
名古屋鉄道犬山線「大山寺」駅から西に3.3kmに位置する伝法寺店。同店は15年に開業し、その後、23年3月に2週間にわたる改装を行い、同月25日に「ネオ・DS」フォーマットの1号店としてリニューアルオープンした。
バローHDは昨今、既存店の活性化に注力。来店動機となる強い商品力を持った「D・S化」を推進し、成功を収めている。一方でD・Sは、総菜の仕込みや調理工程の様子が見える「シアターキッチン」を備えたり、鮮魚の対面販売を行ったりするために人手を要し、マンアワーの削減が課題となっていた。「ネオ・DS」は、そのマンアワー削減をはじめとする効率性の課題をクリアしたうえで、従業員数が限られる年間売上高10億円未満の店舗もD・S化するべく開発した新フォーマットだ。
改装以前は「生鮮3品を価格訴求し、チラシ販促を行うごく普通のSMだった」(伝法寺店の藤田寛店長)という伝法寺店。リニューアルに際しては、D・Sと同じくEDLP(エブリデー・ロープライス)を掲げ、チラシ販促を廃止した。その影響で曜日による売上のムラがなくなった。さらに生鮮3部門の
・・・この記事は有料会員向けです。続きをご覧の方はこちらのリンクからログインの上閲覧ください。