万代は新規出店と並行して既存店の改装にも注力し、マーケットシェアの拡大を図っている。“お膝元ドミナント”である大阪府東大阪市内で今年4月に改装オープンした「万代中小阪店」(以下、中小阪店)の売場を調査した。
調査日:2023年6月17~22日 ※文中の価格は調査日のもの、本体価格
万代中小阪店
強固なドミナントにライフの大型店が進出
東大阪市は古くから中小企業の工場がひしめくものづくりの街として知られ、現在もハウス食品グループ本社が本部を置くほか、アイリスオーヤマ(現在本社は宮城県仙台市)、トラスコ中山(同 東京都港区)といった名だたる企業を輩出してきた。同時に、大阪市内に近接することからベッドタウンとしても発展。現在は大阪市、堺市に次いで府内第3位の人口(約50万人)を誇る中核市となっている。市内にはJR線、近鉄線、大阪メトロが乗り入れ、同沿線を中心に戸建てやマンションが立ち並ぶ人口密集エリアが広がる。
そして万代にとっては、本部を置くお膝元でもあり、重要なドミナントエリアの1つでもある。市内には現在、本部下にある旗艦店「渋川店」をはじめ16店舗を展開。駅前、幹線道路沿い、住宅街の一角など立地はさまざまであり、まさに万代の「個店対応力」が試され、培われてきたエリアといってもよいだろう。
そんな東大阪市内で今年4月21日、約1カ月の休業期間を経てリニューアルオープンしたのが中小阪店だ。位置するのは近鉄奈良線「八戸ノ里(やえのさと)」駅から南に約700mの場所で、周辺には住宅が立ち並ぶエリアとなっている。
売場面積は約600坪の大型タイプで、2011年のオープン以降、繁盛店の1つとして成長してきた。自社店舗としては北西約800mに「小阪店」、北約1.3㎞に「御厨店」、北東約1.2㎞に「ニトリモール東大阪店」があり、これらの店とともにドミナントを形成する。
一方で競合店の数は限定的であったものの、万代にとって対応を迫られることになったのがライフコーポレーション(大阪府/岩崎高治社長:以下、ライフ)の出店だったとみられる。同社は
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