1月25日、クスリのアオキホールディングス(石川県/青木宏憲社長:以下、クスリのアオキ)は千葉県館山市に「クスリのアオキ大神宮店」(以下、大神宮店)をオープンした。足元商圏の人口は3000人以下というルーラル立地で、生鮮導入型での出店。関東エリアではあまり例のない立地・タイプの店舗と言える。オープン直後の同店を訪れ、売場を調査してみた。(調査日:1月29日、価格はすべて税抜)
DgSの空白地帯に400坪タイプで出店
クスリのアオキは2018年9月に「四街道大日店」(四街道市)を出店し、千葉県に進出した。その後、郊外エリアを中心に緩やかに出店を重ね、茂原市や柏市、袖ケ浦市などでは複数店舗を展開、小規模ながらドミナントを形成しつつある。
そして今年1月25日、千葉県内21店舗目、房総半島最南部の館山市内では初めての出店となったのが、大神宮店である。同店が位置するのは、市内中心部からクルマで約20分離れた神かん戸べ 地区。東京湾に面した漁港があるほか、「レタス」「花き」の栽培も盛んなエリアだが、同地区の居住人口は1408世帯/2817人(21年3月の住民基本台帳人口)と、3000人にも満たない。
地区周辺の小売チェーンとしては、南房総を地盤とする食品スーパー・おどや(佐生基社長)の「大神宮店」、コメリ(新潟県/捧雄一郎社長)の「ハード&グリーン館山大神宮店」があるが、DgSはこれまでなかった。地元住民にとっては待望の出店であっただろう。
大神宮店は近年クスリのアオキが新たな標準フォーマットとして各エリアで出店を進めている400坪タイプの店舗。青果、精肉、鮮魚の生鮮3品を導入しており、ワンストップ性の高い売場構成となっている。
食品売場のレイアウトは、壁面沿い時計回りに酒類・飲料→生鮮→日配品→冷凍食品と続くオーソドックスな流れ。非食品は入口付近から奥にかけて「医薬品」「化粧品」「日用品」「家庭用品」と、こちらも標準的な配置だ。一方、平場は3尺34本8レーンで構成されており、これはどこか「コスモス薬品」の売場を彷彿とさせるものがある。
食品の部門別売場スペース構成比では「加工食品」「飲料」「酒類」で57%、「菓子」が21%、「日配品」「冷凍食品」「アイスクリーム」「生鮮」で22%と、加工食品の比重が大きい売場となっている。
精肉は100㎞超離れた大型店コンセからの納品
まずは生鮮売場だが、大神宮店ではすべて外部納品で賄う直営のスタイルである。筆者がこれまで訪れてきた同様の店舗では、
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