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自前とアマゾンの両輪で売上数十億円めざす!バローHDのネットスーパー戦略

ネットスーパー

バローホールディングス(岐阜県/小池孝幸社長代行:以下、バローHD)は自前で「ainoma(アイノマ)」を展開するほか、アマゾンジャパン(東京都/ジャスパー・チャン社長:以下、アマゾン)のECサイト上にもネットスーパーを出店している。ニーズや商圏特性に合わせて2種類のサービスを使い分けながら、着実に規模拡大をめざす方針だ。

生鮮構成比が実店舗と同等に

 バローHDは2019年7月から自社のネットスーパー「ainoma(アイノマ)」の展開を岐阜県で開始した。21年6月にはアマゾンのECサイト上に「バローAmazonネットスーパー」を出店し、名古屋市などの都市部を対象エリアとして、グループ中核企業の食品スーパー(SM)バロー(岐阜県/森克幸社長)が取り扱う商品を注文から最短2時間で配送する「Amazonプライム」会員向けサービスを運営している。いずれも店舗出荷型で、導入店舗数は「ainoma」が22年度末に11店舗になる予定で、アマゾンとの協業店舗は4店舗となっている。

 コロナ禍でのネットスーパーの需要拡大に伴って、「バローAmazonネットスーパー」の利用件数は計画値の2倍に達した。22年3月に全国で行動制限が緩和された後も一定の利用が定着し、リピートユーザーの割合が増えている。

 「ainoma」でも同様にリピート率が高い。主なユーザー層は30~50代の女性で、日常的な買物の代替として利用される傾向がある。もともと「ainoma」は事業所で働く従業員向けのサービスとしてスタートしたが、今では自宅への配送や店舗での受け取りにも対応。客単価は最も高い自宅への配送で約5000円となっている。

「ainoma」では店舗での受け取りにも対応している

 新型コロナウイルスの感染が再拡大した22年夏の「第7波」には岐阜県多治見市と提携し、自宅療養者や医療従事者らを対象に「ainoma」の配送料を同市が負担する買物支援事業を実施。22年8月の売上高は同年5月の2倍となった。

Vソリューション事業本部副部長永井純彦氏

 バローの実店舗では、政策として生鮮の強化を掲げてきた結果、生鮮部門の売上高

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