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マツキヨココカラが統合後初の新PBを発表 今後の商品開発の方針は?

マツモトキヨシグループ(千葉県/松本清雄社長)とココカラファイングループ(神奈川県/塚本厚志社長)の統合会社であるマツキヨココカラ&カンパニー(東京都/松本清雄社長)は2021107日、統合後初となる新たなプライベートブランド(PB)、「RECiPEO(レシピオ)」を発表した。需要が増えつつある敏感肌用化粧水など全6アイテムを1111日からグループ内の店舗とオンラインサイトで発売する予定だ。

マツキヨ・ココカラ・コーセー3社の強みが結集

  統合後初となるPBのレシピオは、マツキヨココカラ&カンパニーと化粧品メーカーのコーセーが共同開発したものだ。レシピオという名前は、敏感肌のための「処方」を示す「Recipe(レシピ)」と、9つの添加物が使われていない(フリー)ことを示す「0(ゼロ)」を掛け合わせたことから生まれた。

マツキヨココカラ&カンパニー専務取締役 グループ営業企画統括の松本貴志氏

 マツキヨココカラ&カンパニー専務取締役 グループ営業企画統括の松本貴志氏は、マツモトキヨシのPBの強みを統合後も生かしていく考えを示し、「レシピオでは長年敏感肌向け商品の研究を続けてきたコーセーと、ビューティ&ヘルス領域に強みを持つマツモトキヨシグループ・ココカラファイングループのノウハウを集約した」と自信を見せた。同領域での売上高構成比はマツモトキヨシグループが約40%、ココカラファイングループは約30%と高い比率を占めている。

 

敏感肌用商品6アイテムを新発売

 今回新たに発売されるレシピオの商品は6アイテム。2種類の化粧水「レシピオ モイストローションM」「レシピオ モイストローションR」(いずれも税込2090円)をはじめ、クレンジングジェルや泡洗顔料、乳液、保湿クリームを展開する。

マツキヨココカラ&カンパニーの新PB「RECiPEO(レシピオ)」

 敏感肌用の商品を今回新たに開発した背景として、コーセーコンシューマーブランド事業部 C/B企画部 商品企画三課の小川奈桜氏は「近年、紫外線や花粉、PM2.5などの外的刺激からストレスなどの内的刺激により敏感肌の人が増えている。さらにコロナ禍ではマスクを着用する時間が長いことから肌トラブルが増えたという声も目立っている。こうしたなか、今まで敏感肌である自覚がなかった『隠れ敏感肌層』が顕在化し始めている」と話す。

感情に刺さる商品開発が重要

 レシピオには、乾燥肌や敏感肌をうるおい・つやのある状態に導く成分が使われている。肌のバリア機能の働きを助けるうるおいの素であるアミノ酸、うるおいをとどめるセラミドのほか、荒れた肌を保護する役目のあるヒアルロン酸が含まれている。また、コーセーと味の素による、アミノ酸と透明感の関係性についての共同研究で発見された「透明感アミノ酸(保湿)」も使用した。また、レシピオの成分は必要なものだけが厳選されており、香料やアルコール、着色料など9つの成分が使われていないのも特徴だ。

 松本氏は会見で、「モノ消費からコト消費、さらにイミ消費と消費者の価値観が変化していくなか、商品を使うことで顧客が感じる想いが重要となる。驚きやワクワク感など、お客さまの感情に強く刺さる商品を世の中に積極的に送り出したい」と話している。同氏は今後もさまざまな領域でのPB開発に意欲を見せ、とくに女性のライフスタイルをより充実させるための商品を強化していきたいとの考えを示した。