新型コロナウイルス(コロナ)感染拡大下でローソン(東京都/竹増貞信社長)の既存店売上高も大きく落ち込んだ。しかし同社は外部環境や消費者の価値観の変化への対応を急スピードで進めている。2022年2月期は商品政策のキーワードに「アフター・ニューノーマル」を掲げて新機軸の商品を多数投入し売上挽回をめざす。
コロナ禍でめざすは「生活を支える社会基盤」
ローソンの2021年2月期業績(単体)のチェーン全店売上高は対前期比5.7%減の2兆1658億円。コロナ禍での外出自粛やリモートワークの普及により、都市部立地の店舗を中心に売上が減少したことが要因だ。既存店ベースでは客数が同14.2%減と大きく落ち込んだ。しかし、まとめ買い需要の高まりやコロナ禍で打った施策により、客単価は同8.0%増と伸長した。結果、売上高は同7.3%減で着地している。
CVSを取り巻く環境が大きく変わったなかローソンはどのような商品政策をとったのか。同社はグループ理念「私たちは“みんなと暮らすマチ”を幸せにします。」のもと、感染拡大下でローソンを「生活を支える社会基盤」と位置づけ、さまざまな施策を打った。たとえば、感染予防の観点からより近い店で買物を済ませたいニーズに対応し、和洋日配や冷凍食品などの販売を強化。青果についても全店で販売できる体制を整備した。
合わせて、20年2月期から3つの“約束”と掲げる「圧倒的な美味しさ」「人への優しさ」「地球(マチ)への優しさ」をいっそう推進した。ローソンが幅広い層から“推奨”される店になることをめざし取り組んできたもので、コロナ禍で客数や来店頻度が減少するなか、ローソンはこれらの施策がより重要になっているとしている。
具体的に「圧倒的な美味しさ」では、ローソンが強みとするスイーツにおいて新たに「ウチカフェ スペシャリテ」を投入。定番スイーツを素材にこだわって開発する商品シリーズで、遠方に出向かなくても、百貨店や専門店のような本格的なスイーツが購入できるという価値を提案した。「雲泡クリームのショート」「栗堪能モンブラン」など発売した商品はいずれも支持を得ているという。
また外食チェーンとのコラボレーション商品も好評だった。北海道から九州、沖縄までの合計35社と連携しラーメンやスイーツなどを販売。外食を控える風潮のなかでその代替需要の取り込みを図った。
「人への優しさ」で取り組んだのは、健康配慮型の商品開発だ。従来品と比べ31%を減塩したナポリタンや、食塩や化学調味料を一切使用しないカレーを全国販売したほか、「サラダチキン」の品揃えを充実させた。
「地球への優しさ」では、カウンターで提供するアイスコーヒーなどの容器を紙に変更。「美」と「健康」をコンセプトとするCVS「ナチュラルローソン」では洗剤の量り売りの実験を行った。
「健康・環境・生活応援」コロナ対応は次の段階へ
感染症の影響が長期化するなか、ローソンは今後どのような商品政策で売上回復をめざすのか。同社は
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