首都圏の1都3県に17店舗を展開する「クイーンズ伊勢丹」。その運営元のエムアイフードスタイル(東京都/雨宮隆一社長)では、「三越伊勢丹ブランド」として「安心・安全」「高品質」を切り口とした、ほかでは手に入らないプライベートブランド(PB)食品を自社開発し、顧客から厚い支持を得ている。同社の商品開発の方針について、責任者に話を聞いた。
売上高構成比約17% 約750SKUをラインアップ
三越伊勢丹グループの関連会社であるエムアイフードスタイルは、三越伊勢丹フードサービスが育て、培ってきたスーパーマーケット事業および食品製造加工卸事業等を承継し、2018年4月に誕生した(会社設立は17年12月)。ここ数年は、競合とのさらなる差別化を図るため、化学調味料や添加物を極力使用せず、独自の商品を、自社工場で製造することに力を入れている。
現在、同社では2つのオリジナルブランド(「ISETAN MITSUKOSHI THEFOOD」〈以下、THE FOOD〉、「クイーンズ伊勢丹オリジナル」〈以下、オリジナル〉を中心に自社工場での製造開発を進めている。いずれも、各カテゴリーのバイヤーが、顧客の日々の食事を楽しくし、食への好奇心に応えるために生まれたブランドだ。
「THE FOOD」は、「安心・安全、当店以外では購入できないもので、百貨店品質でありながら、価格帯は百貨店商品の7割から8割程度に設定している」(執行役員商品統括本部長兼商品部長・笹英典氏)という一方、「オリジナル」は「当初はナショナルブランド(NB)の置き換えとしてスタートしたが、原料やフレーバーを変更するなど、この数年はオリジナル性の追求にシフトしている」(同)という。
この2ブランドを合わせたSKUはグロサリー中心に750程度あり、店舗売上高に占める割合は
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