SMと一線を画す、成城石井の使われ方食品スーパー(SM)業界のなかで独自のポジションを構築している成城石井。そのため利用者や利用目的も一般的なSMとは異なると想定される。そこで本稿では、消費者調査をもとに、成城石井の利用実態と新型コロナウイルス感染拡大下での利用動向の変化に迫る。
全体の4割超が男性!
ソフトブレーン・フィールド(東京都/木名瀬博社長)は、全国約20万人の消費者モニターからレシートによる証明付き購買理由データベース「マルチプルID-POS購買理由データPoint of Buy(ポイント・オブ・バイ:以下、POB)」を有し、消費者の購買行動やその背景などを分析している。
今回は成城石井の利用動向の実態を明らかにするべく、2020年12月18・19日の2日間にわたって、全国のPOBモニターを対象にアンケート調査を実施した。はじめに、「直近半年間で成城石井の店舗を利用したことがあるか」という質問に対して、「ある」と答えたのは、全体の1886人中、約25%に当たる472人だった。そのうちの約7割を占めるのは、成城石井の店舗数が多い関東エリアの在住者だ。
当社のPOBモニターが、全体的に年齢層が高いという特性に影響を受けているため、あくまで参考データだが、「ある」と回答した人の世代別構成比は、高い順に50代37.5%、40代30.1%、60代以上25.2%、30代以下7.2%となっている。
特筆したいのが、利用者の男女別構成比だ。その割合は女性が57%、男性が43%で、男性の利用も少なくない。参考に、POBデータで首都圏を商勢圏とする有力チェーンの利用者の男女構成比を見ると、その多くは男性の割合は30%台後半で、成城石井は比較的、男性の利用も獲得できていると考えられる。
次に、成城石井が支持されている要素を知るべく、「ある」と回答した472人に、成城石井のイメージについて聞いた(図表❶)。その結果、よいイメージを持たれている項目の上位は、順に「商品全般の品質」( 9 1 . 3 % )、「店内の清潔さ」(84.1%)、「独自商品の種類」(82.4%)で、商品や品揃えについての評価が高いことがわかった。
購入経験が多いのは「パン」「スイーツ」
では、成城石井ではどのような商品が購入されているのか。
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