苦戦するSMの総菜売上回復に向け早期からWEB商談や商品・売場提案を実行=日本アクセス
新型コロナウイルスの影響による食品スーパー(SM)の総菜の売上減は、SMに商品を供給する食品卸の業績にも波及している。そうしたなか日本アクセス(東京都/佐々木淳一社長)はSMの総菜の売上向上を支援するべく、すでにWEBを活用した商談のほか、新たな商品や売場提案に取り組んでいる。
アレンジメニュー提案でパック売り総菜の売上を向上
日本アクセスはSM各社に向けて、総菜のメニュー開発や、食材の調達、商品設計、オペレーションの構築などを支援するとともに、アジフライやトンカツといったオリジナルの水産・畜産加工品の供給などを行っている。同社のSM向け中食売上高は、年間約850億円(2019年度)にも上る。
コロナ禍におけるSMの総菜の売上減を受けて、日本アクセスのSM各社への総菜の供給高も低迷した。日本アクセス業務用・デリカMD部長の古澤慎介氏は「とくに4月、5月は対前年同月比で90%台前半まで落ち込んだ」と振り返る。
総菜の売上減を受けて日本アクセスは4月頃からSM各社にさまざまな提案を進めてきた。
まず、感染防止のためにバラ売りができなくなったぶんの売上を補填するべく、パック売り総菜の販売を促進した。
具体例の1つが、日本アクセスのオリジナル商品である水産フライの「簡単アレンジメニュー」の提案だ。たとえばイカフライは、従来バラ売りしていたが半分のサイズにカットし、3~4切れをパック詰めして、タルタルソース、天丼用のたれ、明太バター、カレーソースなどをかけて販売するというものだ。形態変更と調味料をかけるだけで販売できるので、SM側も取り入れやすいうえ、さまざまな味付けにより商品に付加価値もつけられる。
次に、店のピーク時間の変化に対応するための商品・売場展開についても提案した。従来、SMの昼のピーク時間は11~12時頃で、従業員の作業もその時間に合わせて組み立てられてきた。しかし、コロナ禍では混雑を避けて早めに来店する人が増えたことでピーク時間が前倒しになり、開店間もない9~10時頃にも昼食用の総菜を求めるお客が増えた。そこで
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