イオン(千葉県/吉田昭夫社長)グループのディスカウントストア(DS)といえば、「ザ・ビッグ」「ビッグ・エー」「アコレ」などが広く知られているが、もう1つ、水面下で出店を続けているDSフォーマットがある。それが「パレッテ」だ。2020年6月にパレッテ株式会社を立ち上げ、20年末に1号店を出店。以来、着実に出店を重ね、23年10月現在、8店舗を展開する。本稿では、23年3月にオープンした最新店「@パレッテ!厚木長谷店」(神奈川県厚木市:以下、厚木長谷店)の売場を調査し、パレッテがどう進化しているのかを確認してみた。
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ローコストの仕掛け多数、価格訴求は控えめ?
「新生活様式に対応した、未来型DS」(パレッテ公式サイトより)として、2020年末より店舗展開をスタートしたパレッテ。現在展開する8店舗はいずれも神奈川県内にあり、横浜市内に2店舗を展開しているものの、厚木市や大和市など郊外立地への出店が中心であるようだ。
今回視察した厚木長谷店は、小田急小田原線「本厚木」駅から直線距離で約2.5㎞、クルマで10分ほどの住宅街にある。店舗の200m先には「ヨークフーズ南毛利店」、約1.5㎞離れた場所には23年2月にオープンしたばかりの「ベルク厚木船子店」があり、競争は激しい。自社店舗としては、多少距離はあるが、「鳶尾店」(神奈川県厚木市)、「愛川中津店」(神奈川県愛甲郡)があり、総菜の一部商品は鳶尾店内にある「オリジンデリカ鳶尾店」から供給を受けている。
売場レイアウトは壁面に沿って、青果→精肉→洋日配→ベーカリー→総菜→アイス・冷凍食品となり、青果の対面に和日配→鮮魚→冷凍鮮魚・精肉が並んでいる。店内はシンプルな内装で、通路幅がかなり広くとられており、開放的な印象を受ける。
部門別に売場を見ていくと、
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