4月13日、ツルハホールディングス(北海道札幌市、堀川政司社長、以下ツルハHD)は、四国および中国エリアで食品スーパー(SM)やショッピングセンターを展開するフジ(愛媛県松山市、尾崎英雄社長)と共同で、フジが総株式の34.32%を持つ関連会社、レデイ薬局(愛媛県松山市、三橋信也社長)のTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。
3社は東京都内で会見を開き、ツルハHDは、TOB完了によって7月を目途にレデイ薬局の51%の議決権比率を持ち、同社を子会社化する。一方、フジも49%を持つ予定で、レデイ薬局は非上場会社となる。フジは2008年、同社100%子会社だったドラッグストア(DgS)のメディコ二十一について、レデイ薬局との経営統合に合意。同時にフジはレデイ薬局株式の34%強を取得し、同社を関連会社とした。両社は四国を地盤に中国地方瀬戸内エリアに進出するリージョナル企業として互いの業態特性を活かし成長をめざしてきた。とくにレデイ薬局は、エリア外からの競合も進出し勢力を伸ばす中で、一定の業績を堅持してきた。
一方、ツルハHDは、中堅DgSの店舗買収により13年に高知へ進出。14年には中国地方で店舗展開するハーティウォンツを完全子会社化し、中国四国エリアにおいて急速にシェアを伸ばしていた。西日本での勢力を拡大し全国への店舗展開をめざすツルハHDと、これまでリージョナルDgSとして存在感を堅持しながらも、次の成長へのステップが見えづらくなっていたレデイ薬局、そして企業価値拡大をめざすフジ。3社の目論見が一致したかたちのTOB実施、資本業務提携となった。