かねて噂されていたオーケー(神奈川県/二宮涼太郎社長)の関西進出がついに公式に発表された。大阪府東大阪市の市営住宅跡地を入札で取得し、2024年前半をめどに旗艦店舗を出店するという。オーケー進出は、関西小売マーケットの競争にどのような影響をおよぼすのか。関西小売の事情に詳しい関係者らに話を聞いた。
2024年前半をめどに大型旗艦店をオープン
昨年、関西スーパーマーケット(兵庫県/福谷耕治社長)を巡り、エイチ・ツー・オー リテイリング(大阪府/荒木直也社長)と激しい争奪戦を繰り広げたオーケー。その後、自力での関西進出を表明して以来、その動向についてはさまざまな憶測が飛び交っていた。
ここ数カ月は「地場ローカルチェーンに接触している」「大阪府北部の物件をすでに押さえたらしい」など、さまざまな情報が聞こえてきた。だが、どれも不確かなものばかりだった。
その中、飛び込んできたのはオーケーが自力出店にて関西進出するとのニュース。同社は10月6日、東大阪市が保有する土地を入札で落札したと公式に発表したのだ。
取得した土地があるのは東大阪市の高井田エリアで、広さは3626.35㎡。オーケー広報事務局によれば、元々は市営住宅があった土地で、現在は更地になっているとのことだ。同市の公示によれば、落札金額は27億4242万円。土地は契約を経て11月中旬にオーケーに引き渡される。
オーケーは2024年前半、同地で関西エリアの旗艦店としての開業をめざすという。では関西進出1号店と見られる店はどのようなものになるのか。
建物構造や平面駐車場の設置などは今後検討していくとしているが、旗艦店であること、約3600㎡という土地の規模からすれば大型店になるとみられる。今回の物件に近い土地面積の店舗を調べると、19年6月オープンの「調布店」(東京都調布市)が約3600㎡でほぼ同規模。同店の売場面積は約450坪、90台の立体駐車場を備えており、おぼろげながら東大阪市の店舗をイメージできる。とはいえ現段階で言えるのは、関西進出が確実になったということだけである。
現地訪問で見えてきたオーケー出店地の状況
オーケーが事実上の関西1号店の出店地として選んだのがこの東大阪市になるわけだが、業界関係者のあいだではその立地も話題を呼んでいる。理由は、
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