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西友のPB「みなさまのお墨付き」がヒット連発する「テーマをクロスさせる」商品開発手法とは

西友大

2012年12月に誕生した西友(東京都/大久保恒夫社長)の主要プライベートブランド(PB)「みなさまのお墨付き」。従来はナショナルブランド(NB)と同等の品質をめざしながら低価格を訴求するPBだったが、最近では消費者のニーズの多様化に対応して付加価値を高める商品開発にシフトしている。

グロサリーでの構成比25%をめざす

 2022年で発売10周年を迎えるみなさまのお墨付き。25年度までの新たな中期経営計画で「食品スーパーでナンバーワン」「ネットスーパーでナンバーワン」になることを掲げる西友は、23年度におけるグロサリー分野でのみなさまのお墨付きの売上高構成比を25%にまで高めることを目標としている。

 みなさまのお墨付きは、消費者テストで「味」「価格」「容量」などの観点から80%以上の支持を得た商品のみを販売するという開発手法が特徴だ。以前はNBをベンチマークし、「有名メーカー品と同等以上の品質で、10%以上の低価格」をコンセプトにしてきた。しかし最近では付加価値の高い商品をリーズナブルな価格で提供する方向性にシフトしている。20年からはコロナ禍での節約志向や健康志向への高まりに対応し、糖質や栄養素にこだわった「ギルトフリー」シリーズの菓子などの開発を進めてきた。そして現在、グロサリー分野での売上高構成比25%を達成すべく、“ありそうでなかった(” 独自性の高い)商品の開発・拡充へとブランド戦略を転換している。

 新たなブランド戦略のもとでの商品開発は、3つの切り口で進められている。1つめは調理における時短ニーズに合わせて手間を減らす「Ready To Eat &Cook」。2つめは「Well-Being」で、身体に健康的なだけでなく、心も満たすような商品を開発する。そして3つめは、日本・世界各地の料理をテーマとするほか、名産品や郷土品を使用したり、旬の素材を訴求したりする「Local & Seasonal」だ。

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 「新戦略のもと、

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