先週は、人生について考えさせられる1週間だった。
少し早い忘年会の席上、25年以上付き合いのある73歳の友人は、今年を振り返って、「この齢になってくると、この前まで元気で生きていた人が次々と本当にいなくなるんだよ」としみじみと語った。
別の席では、新卒として同じ会社に入社した同期が「もう50歳。そろそろ第2の人生について考えなければいけないなあ」とつぶやいた。
日頃は明るく振舞っている人たちも、年齢に応じてそれぞれに思うところがある、ということを今更ながらに実感させられた。
私にしても、“終活”を始めるにはまだ早いにしろ、定年は確実に訪れることであり、考えがないわけではない。
とはいうものの、一方では、焦ったところで何も解決しないとも思っている。
行きつくところといえば、1日1日ちゃんと生きることに尽きる。
ある癌研の先生が語っていたのは、癌で余命を宣告されるに際して、ちゃんと生きてきた人ほど、「癌で最期を迎えられてよかった」と明るい表情で話すのだという。
“その日”までに、やりたいことをやり、食べたいものを食べ、周囲の人たちにも計画的にお別れが言えるからだそうだ。突然死の場合は、そうはいかない。
定年にしても、死にしても、間違いなく起こる未来だ。
まだ莫大な日数が残っている、と油断すると日々の生活を疎かにしてしまいがちだ。
けれども、その時にあたふたしたり、後悔しないためには、1日1日をちゃんと生きるしかない、という思いを強くし、始めるなら、「今でしょ!」と心に決めた本日11月25日である。