現在発売中の週刊漫画誌『モーニング』(講談社:2013年11月28日号、50号)の『インベスターZ』(作:三田紀房)では、セブン‐イレブンが取り上げられている。
『インベスターZ』は、北海道札幌の超進学校、道塾中学高等学校に成績トップで入学した財前孝史(中学1年生)が主人公。各学年のトップ入学者6人から構成される「投資部」を舞台に、孝史が学園運営資金3000億円中の100億円の運用を任され悪戦苦闘する、という内容だ。
直近の号では、セブン‐イレブン(=セブン&アイ ホールディングス)の株式購入を検討している。
孝史のライバルで道塾創始者、藤田金七の孫娘、美雪は「株は嫁入り道具と思って買うべし!」「まず安定した優良株を買う それを長期保有することに決める」とセブン‐イレブン株を購入した。
一方、孝史は、先輩からアドバイスをもらう。
「企業が起こす革命には2つの種類がある。それは動と静だ」。
「動とは驚き…世界が驚嘆する画期的な商品を発売すること。革命的商品はあっという間に大ヒットし市場を席巻するが技術をキャッチアップされると他社との激しい競争にさらされ起業生命は短命に終わる場合もある」。
そして、セブン‐イレブンを静の革命と位置付け、「世の中を騒がせることはないが静かに日常に溶け込み世界を変えていく」「真に優秀な企業とは静かに社会を動かす 派手な話題は発信しないが顧客の立場になって細かい改善を行い業績を伸ばし堅実に成長し続ける」といくつかの例を挙げながら、持論を展開していく――。
先輩の発言通り、小売業には、イケアやコストコ、アマゾンのように世界が驚嘆するような業態は生まれにくい。
だからこそ日々の細かなイノベーションの積み重ねが最後にモノを言う。
さて、ここで、自問してみたい。
わが社は、これまで本当に日々の細かなイノベーションを重視し、続けてきたのか?
たかが漫画というなかれ、先輩の喝破は、混沌とするSM業界にとっても非常に参考になるはず、と記しておきたい。