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簡単にブランドスイッチをしたくない

 歯ブラシ、歯間ブラシ、歯磨き粉、ヘアワックス、シェービングクリーム、フレグランス…。H&BC(ヘルス・アンド・ビューティケア)で括られる商品群の購入頻度は3ヶ月に1回くらいといったところだろう。

 だから、一定のローテーションで最寄りのドラッグストアやGMS(総合スーパー)、ホームセンターなどに赴き、お目当ての商品が陳列されている売場に行くことになる。

 

 ところが実際に立ち寄ってみると、目的の商品が棚から外されていることが少なくない。

 理由は、メーカーが生産を中止したか、小売業がPOS分析の結果から死に筋とみなしたか、のどちらかなのだろうが、そんなことは消費者としての私には関係ない。

 ただ落胆のうちに帰宅して、インターネットを覗き、売っているであろう店舗を探すことを強いられることになる。嗜好性が高いH&BC商品は、特定商品でなければ満足できないのであり、簡単にブランドスイッチをしたくないからだ。

 

 以前、ある経営者は、教えてくれた。

「ちり紙は、トイレットペーパーでは代替のきかない別の機能を持つ商品だ。だからPOSの結果が芳しくない、という理由だけで外してしまうのはよろしくない」。

 その真意は、「ちり紙を買いに来店したお客は、周辺商品も買いまわるから購入金額も多くなる。目的来店性を持つ商品を安易に絞り込んではいけない」ということだった。

 

 ところで、身体と直接接触するH&BC商品を簡単に変えたくないと考えているのは私だけだろうか?

 

 極論主義者と思われたくないので、まずはそうでないことを願いたいところだ。

 

 しかしながら、たとえ私だけだったとしても、ある商品にファンが付いていると思われるのであれば、せめて生産中止や取り扱い中止のアナウンスを、購買頻度に合わせてなるべく早くしてもらいたいものだ。