先週金曜日のBLOGで、「強固なドミナントエリアを構築するがゆえに競争にさらされず、その快適性に胡座をかき、自己否定や自己革新を繰り返してこなかった企業ほど、競争が本格化した際には、比較劣位に立たされてしまう」と書いた。
そんな折に、エコス(東京都/平邦雄社長)の平富郎会長から似たような話を聞いた。
「企業が競争力を付けるためには自社よりも強いと思われる企業と競争するしかない。」。
平会長は、「競争しか企業を磨く投資はない。競争しか個人を磨く投資もない」と言い、競争のプロセスの中で、いろいろな戦術が出てくると持論を話してくれた。
「だから競争を恐れてはいけない」と。
競争に臨む上での要諦は、自社の立地や出身業種の強みを生かすことにあるという。
「自分の得手とするところで勝負すべきである」。
「例えば築地などの市場に行けば、市価の半値で売っても、2倍儲かるような端物商品がたくさんある。規模が小さいほうが安く仕入れられる商品というのは確実に存在する。だから、本当に闘う気があるのならば、中小小売業でも競争しながら黒字化することはできる」。
自社のオリジナリティをしっかり打ち出すことを強調するとともに、「競争を恐れてはいけない」と結んだ。