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西友つくば竹園店(茨城県) 開業日探訪

 3月28日(水)。西友(東京都/スティーブ・デイカスCEO〈最高経営責任者〉)は、「西友つくば竹園店」を開業した。

 

 つくばエクスプレスの終点《つくば駅》から徒歩5分の立地にある複合商業施設「デイズタウンつくば」の1階に居抜きで出店したものだ。西友の新規出店は、2008年11月、熊本県熊本市内にオープンした「サニー南熊本店」以来3年4か月ぶりとなる。

 

 売場面積は1858㎡。24時間営業で茨城県内には「西友ひたち野うしく店(牛久市)」「西友守谷店(守谷市)」に次ぐ3店舗めとなる。

 

 9時のオープン時には400人が列をつくり、制限しながらお客を誘導し入店させた。先着2000人にはウォルマートのオリジナルエコバックが無料配布され、それ目当てのお客も少なくなかったものとみられる。

 

 ところがオープン後、40~50分もすると、売場の混雑感は緩和され、ほぼ通常の西友の売場に戻っていった。

 EDLP(エブリデー・ロー・プライス)を実践する西友は、目玉商品でお客を呼び込み、売上に山をつくることはしないからだ。

 ハイ&ローによる特売は、結局のところ、従業員や取引先に負荷をかけ、高コストを引き起こすことにしかつながらない。だから西友は目玉商品を極力つくることをせずに、開業日であっても淡々と店舗運営するのを良しとしている。

 

 ただし、開業から8日間、すなわち、4月4日(水)までに限っては、毎日2~6SKUを目玉商品として提供している。とはいっても、約1万7000SKU中たった2~6SKUである。

 ちなみに、開業日の目玉(価格はすべて税込)は、カップ印白砂糖1kg(89円)、いちご1パック(247円)、めばちまぐろ100g(197円)、ネスカフェエクセラ250g(498円)、フジ小麦の朝食バターロール、フジ小麦の朝食レーズンバターロール(5個入り、55円)の6SKUだった。

 

 売場には一切、BGMはなく、同業他社の開店とはずいぶん異なることに気付く。

 ただ、さすがに開業日だけあって、生鮮食品を中心に従業員は「干物1枚100円だよ」「巻き寿司が安いよ」と声を張り上げながら市場然とした売場の雰囲気をつくりだしており、既存の西友店舗との違いを見ることはできた。

 

 いずれにしても、企業理念の徹底ぶりに驚かされた西友のオープン光景であった。