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下宿生の苦しい懐事情

 東京地区私立大学教職員組合連合(東京私大教連)の調査によれば、首都圏の私立大に昨春入学した下宿生への親からの仕送りは月額9万3000円と9年連続で減少。過去最低額を更新中だ。

 ここから5万9500円の家賃を引いた生活費は月額3万3700円。1か月を30日として計算すると、1日当たりの生活費は1123円になり、ピークの1990年度の2460円の半分以下。この中で光熱費や携帯電話代もやりくりしなければならないという厳しい懐だ。

 

 下宿する大学生は苦肉の対応策として食費を切り詰めるしかないだろう。

 とくに相対的に割高の学食、外食やコンビニへの支出を減らさざるをえない。

 そう考えると、下宿生の食トレンドが「内食・自炊」になるのは必然。そして、こんな数字ひとつを見ても、素材を扱う食品スーパーやIHコンロ、金物、食器類を扱うホームセンターにとってはフォロー風が吹いていると言える。

 

 “消費不況”をかこっている暇などないはずだ。