東日本大震災に被災した企業の多くの経営者は、閉鎖した店舗を再開させるために必死の毎日を送っているに違いない。
今日、明日を懸命に生き抜かない限り、未来は存在しないのだから、日々がんばるしかない。
とくにリージョナルチェーン、ローカルチェーン規模の企業にとって、復興の厳しさは察するに余りある。
しかし、企業の経営者としては、それだけでは不十分だ。
あえて、厳しいことを言わせてもらうならば、1日、2日の短い政策、1週間後、1ヶ月後の政策は当たり前――。3ヶ月後、半年後、1年後、3年後の戦略を同時に描けなければ、企業を継続させることはできない。
対症療法的なアプローチが続くと、どうしても超短期的な視点で物事を考えがちになってしまう。
だが、企業は永続的なものだから中長期な展望も考えなければ明日は来ない。
時々刻々と変化する状況をもとに、シミュレーションを繰り返し、中長期的な対策、戦略も持たなければ、いまここにある危機は回避できたとしても、次に現れるはずの壁に四苦八苦しかねない。
つまるところ経営者は、あれもこれもせねばいけないものなのだ。
経営者は、タフでなければ生きられないのである。