アシナガバチなのである。
3週間くらい前から、我が家の窓にずいぶんアシナガバチが当たってくるなと不審には思っていた。
ところがここにきて、結構な数が飛ぶようになってきたので、外に出てサッシの下側を覗くと、アシナガバチの巣が、ひとつ、ふたつ、みっつ、よっつ。
うわっ、4つもある。
こんなことは初めてである。
直径はすべて5cmといったところだが、黄色と黒のストライプのハチがたむろしてにらみを利かせている姿は、虫嫌いの私にとってはなかなか怖いものだ。
でも、これは、なんとかしなければと思案した結果、物置からゴキブリ用の殺虫剤を取り出し、直接、巣に噴射。成虫が逃げ出したところをハサミで切り落とすという作戦に出た。
作業を続けること4回。巣はすべて地面に落下し、我が家としては一件落着――。
哀れ、成虫は、巣が切り落とされたのを知らずに、巣のあった場所に舞い戻り、ぶんぶんと飛び続けている。
ちょっと気の毒な感じがしたが、子供たちなど隣人が刺されてしまう可能性があることも考えると、いたしかたないと自分を納得させた。
ところが、調べてみると、アシナガバチは、攻撃性は弱く、巣を刺激したり、手で触ったりしない限り、人間を襲うことは少ないという。
スズメバチの場合は、巣を撤去しないととんでもないことになるが、アシナガバチの巣は放っておいても支障はないらしい。
無駄な殺生をしてしまった、と反省するも後の祭り。
他の家庭では一体どうしているのかとても気になる。