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“少し右”寄りに消費者はいるのだろうか?

 豆腐一丁9円、スリッパ一足50円…。

 熾烈を極める低価格競争に疲弊し、いくつかの小売業は白旗を揚げるようになった。競合対策のために商品単価を引き下げた結果、既存店舗は前年を下回り続け、粗利益額も減少、自らの首を絞めてしまった。

 そこで、「ちょっと品質のよい商品をリーズナルプライスで品揃えすることが求められるようになってきましたので…」と言い訳をしながら、商品構成グラフのヤマを“少し右”に移している企業は少なくない。

 だが、消費者が安さに慣れてしまった現代、“少し右”寄りの価格帯に本当に消費者はいるのか、と眉につばしてしまう。