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あっぱれ、明治大学サッカー部

 第89回天皇杯全日本サッカー選手権大会で私の大好きな“大番狂わせ”が続いている。台風の目になっているのは、明治大学である。

 

 関東大学リーグ戦では、現在3位につけているものの「圧倒的に強い」という感じのチームではなかった。

 

 しかしながら、“天皇杯”では一転、1回戦で岩手県代表のグルージャ盛岡と対戦し4対0で下すと、2回戦ではJ2の湘南ベルマーレを1対Oで撃破。3回戦の昨日は、J1のモンテディオ山形に3対Oの圧勝。見事な“ジャイアント・キリング”を演じている。

 

 明治大学サッカー部は、1921年(大正10年)創部の老舗チーム。東京オリンピックやメキシコオリンピック(銅メダル)で活躍した杉山隆一さんや小畑穣さん(現Jリーグマッチコミッショナー)、井澤千秋さん(現明大サッカー部総監督)、田中孝司さん(元ベガルタ仙台ゼネラルマネージャー)、木村和司さん(現サッカー解説者)などの日本代表を輩出してきた。

 

 2009年の卒業生として、林陵平、藤田優人(東京ヴェルディ)、橋本晃司(名古屋グランパス)、長友佑都(FC東京:日本代表、3年生中退)、杉本裕之(ザスパ草津)と5人のJリーガーを送り出しているが、2010年の卒業予定者にはプロの内定者はいない。

 

 マネージャーを含む総部員数は71人。華やかな経歴を持つ選手が多く、とくにJリーグ勢相手に2試合連続で得点を挙げているMFの三田啓貴(1年生:FC東京―U18)、今年の全国高校選手権覇者の広島皆実高校から入学したDF松岡祐介(1年生:日本高校選抜)、鉄壁のセーブを繰り返すGK笠原昴史(3年生:市立船橋高校)の3人に注目している。

 8月23日のブログで、2003年の“天皇杯”における船橋市立船橋高校の快進撃について、「“番狂わせ”とみられた試合は、実は“番狂わせ”ではなかったのであり、裏側には、その時は無名だが、相当の力を備えた選手や監督がいたことを時間が証明した」と書いた。

 たぶん、この“天皇杯”における明治大学にも、2014年のFIFAワールドカップブラジル大会で活躍する選手がいるはず。まずは、11月15日の4回戦でJ1アルビレックス新潟を倒し、ベスト8入りするところを見せてほしい。