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経営者の判断基準は自分のキャリアがベースになっている

 若い時に社長になった経営者は、若い従業員を積極的に登用する傾向がある。

 30歳で社長になった経営者は、有能な人間であれば20代でもどんどん登用していく。

 年齢には関係なく、「やってこられた」という自信と経験があるからだろう。

 

 松下電器産業創業者の松下幸之助さんの指名で25番目の平取締役から社長に就任した山下俊彦さんの「山下飛び」は、その典型だ。

 ファーストリテイリングの事実上の創業者である柳井正さんも同じで若者をどんどん登用する人事が際立つ。

 

 逆に苦労しながら上り詰め、ある程度の年齢に達してから、社長になった経営者は、年齢に保守的だ。

 前例のないような抜擢人事はほぼすることなく、年功序列的なルールを踏襲する傾向が強い。

 

 まあ、だからといって、どちらも一長一短があり、どちらが良い人事なのかは一概には言えない。

 

 ただ言えるのは、経営者の判断基準は、自分のキャリアをベースに醸成されていることが多いということだ。