[東京 13日 ロイター] – 国内メディアは13日、政府が酒類販売業者などに対し、酒類の提供停止を伴う休業要請などに応じない飲食店との取引停止を求めていた要請について「撤回」する方針を固め、与党幹部に伝達したと報じた。
政府は当初、こうした飲食店への働きかけを金融機関にも要請するとしていたが、優越的地位の乱用に当たるなどの批判を受け、9日に方針を撤回した。一方、酒類販売業者への呼びかけは継続するとしていた。
しかし、この方針に全国小売酒販組合中央会は「酒類提供を続ける得意先からの注文を拒否することは、長年にわたり培ってきたお客様との信頼関係を棄損する引き金となり得る」と抗議。アサヒビールの松山一雄専務も「一律の政策で一律にやめていくのではなくて、一定の条件の中では飲食の提供を継続できるようにメリハリのある対応をしてもらうことが業界、日本経済にとって良いのではないか」と発言していた。
また、自民党の佐藤勉総務会長が「西村大臣の発言は協力をお願いしている飲食店の皆様との信頼を若干裏切っているのではないか」と指摘するなど、野党だけでなく与党からも批判の声が出ていた。
報道によると、13日には、業界団体への事務連絡の当事者であった国税庁で職員7人が飲酒を伴う会食に参加、新型コロナウイルスに感染していることも判明していた。