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実践!流通英会話31 スーパーマーケットの”Delicacy”コーナーは、何売場でしょう?

海外店舗を視察に行っても質問ができない。視察先の担当者とあいさつができずにモジモジしてしまう。そんなアナタに“流通英語”の基本を教えます!第31回は、総菜に関わる様々な用語をマスターしていきましょう。(これまでの全スキットはこちら)。

Photo by Yagi-Studio

 

今回のシーンと登場人物

ディスカウンターとの競合対策を学ぶため、やまだスーパーマーケットの山田信彦社長は、コーディネーターの大森剛と共に、ウォルマートと競合するダンデライオン・マーケットを訪問した。2人は、レイノルズ取締役と旗艦店のストーン店長に生鮮の売場の案内を受けた後、ウォルマート対策の話を聞いた。そして調理済み食品売場を視察中である。

 

登場人物
山田信彦 : やまだスーパーマーケット社長
トム・レイノルズ : ダンデライオン・マーケット取締役マーケティング部長
大森剛 : コーディネーター
ケン・ストーン: ダンデライオン・マーケット旗艦店店長

難易度(各英語センテンスに表記されています)
初級 : あいさつなど基本的な言い回し
中級 : よく使うので覚えておきたい言い回し
上級 : さらに突っ込んだ会話ができる言い回し

 

今週の英会話

ストーン:Next to the cold deli is our cold dishes section.
コールド・デリの隣は、冷菜の売場です。

山田:Are only hors d’oeuvres sold in this section?
ここには前菜だけを販売しているのですか。

レイノルズ:Not only hors d’oeuvres, but we also carry cold gourmet-type of foods, such as several kinds of smoked fish, sushi, chilled soup, imported cheese, etc.
前菜だけでなく、何種類かのスモーク・フィッシュ、寿司、冷たいスープ、 輸入チーズなど、冷たいご馳走を揃えました。

ストーン:That’s why we named this section "Cold Delicacies".
ですので、この売場を『コールド・デリカシーズ』と名づけました。

山田:What does delicacy mean?
デリカシーとはどういう意味ですか。

レイノルズ:Delicacies are rare and delicious foods.
デリカシーとは、珍味や美味な食べ物のことです。

解説

前回から調理済み食品売場を視察中の山田社長。今回は、ダンデライオン・マーケット独自の売場である『コールド・デリカシーズ』コーナーを視察するようです。今回の構文は今までに登場したものばかりです。注目していただきたいのは、前回からチラホラ登場している総菜の用語です。流通視察でよく使用する用語が頭に入っていれば、視察中の会話にも自信が持てます。これを機会に総菜に関わる用語を覚えてください。

KEYWORD 流通用語

hors d’oeuvres : ご存知、オードブルです。コース料理の最初に 供される料理、つまり前菜のことですね。オードブルはフランス語で すが、イギリスやアメリカでも一般的に使われる言葉です。では、英 語を使って前菜を表現するとどうなるでしょう。starterやappetizer がよく知られる前菜を表す英語です。スーパーマーケットの店内より もむしろレストランで必要かも知れませんね。

delicacy : 「上品な」「優雅な」という意味がよく知られています が、「珍味」という意味もあります。ダンデライオン・マーケットの Cold Delicaciesというコーナー名は、直訳すれば「冷たい珍味」を 意味します。一般に欧米のスーパーマーケットの総菜売場ではmain dish(主菜)やside dish(副菜)の提供に力を入れています。しかし、 ダンデライオン・マーケットのように、ハレの日のご馳走の一皿とし て利用してもらえる商品を強化する店もわずかながら目にします。

KEYWORD 一般的な用語

chilled : 日本でもおなじみの「チルド」です。chillは動詞で「冷や す」ですから、chilledは「冷やされた」という形容詞になります。単 に冷たい飲み物を意味する場合にはcold drinkですが、冷やされた 飲み物を意味する場合にはchilled drinkとなります。