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知られざるIT立国エストニアのスーパーマーケット

電子政府を構築した「IT立国」で知られるエストニア。約130万人の小国ですが、街を歩けばスーパーマーケットが日本のコンビニエンスストア並みにたくさん見られます。代表的なスーパーは、赤地に白文字のロゴが目立つ「Rimi」、ショッピングカートのロゴが目印の「SELVER」、エストニアらしく青地に白文字のロゴの「Coop」です。平日は、ほとんどのスーパーマーケットで8時から~23時頃まで営業し、土日祝日は営業時間が短縮されます。では、Coopが運営する、MAKSIMARKETを今回は歩いてみましょう。

Coopが運営する「MAKSIMARKET」

 今回はCoopが運営する「MAKSIMARKET」を紹介します。エストニア国内最大の小売業グループであるCoopの総店舗数は2019年3月現在で340店舗、2018年度の総売上高は約6億円とのこと。特にMAKSIMARKETは品揃えがとにかく豊富で、クライアントカードを利用すれば割引価格で購入できる商品が多数用意されているため、幅広い年代の方から利用されています。

野菜、果物は基本的に量り売り

 野菜、果物は基本的に量り売りです。商品をビニール袋に入れ、値札に書かれた番号を量りに入力すると、値段が印字されたシールが出てきます。それを袋に貼ってレジへ持って行く流れです。ヨーロッパ各国、アフリカ、中南米などから輸入された物が多く、値段は日本と比べるとかなりお手頃です。例えば、安い物でリンゴは1kgたったの39セント(約50円)。1個ではなく1kgで、です。日本では1個100円以上の物がほとんどなので、気軽に購入できるのはとても有り難いです(エストニアはユーロ加盟国で通貨もユーロを導入しています)。

グラム売りのサラダバー
見た目にも食欲をそそる総菜がショーケース内に並ぶ

 昼時は、昼食を求めて惣菜コーナーへ人が集まります。惣菜はサラダ、パン類、パスタ、ベイクドポテト、ローストチキン&ポーク、温かいスープ等とバラエティに富んでおり、どれがよいか迷ってしまうほど。

 グラム売りのサラダバーでオリジナルサラダを作ることもできます。パック詰めのサラダは量が多いので、ここで好きな野菜や果物を選べるのはうれしいところ。レジでこの容器を持った方をよく見かけるので、人気なようです。

 つづいて、アジアンフードコーナーをのぞいてみましょう。エストニアでは寿司が人気なので、そのお陰か醤油、米(Sushi rice)、海苔はどのスーパーでも売られています。さらに、巻きすやワサビ、ガリ、箸も同じコーナーにあり、エストニアでの寿司の人気の高さが伺えます。

店内で最も広い売場を持つのが酒売場

 スーパーマーケットの中で1番大きな売場を持つのは、アルコールコーナーです。エストニア産ビールをはじめ輸入品のビール、ワイン、ウォッカ、リキュール等の種類が豊富です。エストニアのアルコール消費量が世界で上位なのも納得です。

缶、瓶、ペットボトル飲料には10セントが上乗せされた状態で販売

 アルコールのみならず、エストニアでは缶、瓶、ペットボトル飲料には10セントが上乗せされた状態で販売されています。例えば、コーラは、商品価格59セントに加え、缶代として10セントの合計69セントとなります。この缶代10セントは、スーパーの近くにある回収コーナーへ持って行くと返金されるシステムなのです。

 

 エストニアらしい食品も紹介します。

エストニアらしい食品といえば、蜂蜜(Mesi)

 まずは、蜂蜜(エストニア語でMesi)です。エストニアでは、カモミールティーと蜂蜜の組み合わせが一般的です。風邪を引いて病院へ行っても薬は処方されず、「カモミールティーと蜂蜜をとってください」と言われて終わりということも多いのだとか。そんな万能薬(?)の蜂蜜は、小さな瓶詰から1kgサイズの物まで売られています。

広大な面積を確保する乳製品コーナー

 続いて乳製品コーナー。見てください、これ全部乳製品です!ヨーグルト、飲むヨーグルト、牛乳、サワークリーム、ケフィール、コーヒーミルク、生クリーム、スイーツ等が集結。紙パックの他にビニールパウチの中に入った牛乳、飲むヨーグルトもあります。

会計はコンベア式

 最後にお会計です。ベルトコンベアーの上にカゴから出した商品を置き、スキャンされた後は、自身で袋詰めを行います。レジ袋はどこのスーパーも有料となりますので、必要な場合はここで購入しましょう。 

 その土地の食文化を垣間見られるスーパーマーケット。日本から遠く離れたエストニアのスーパーでは、新たな発見があるかもしれません。エストニアにお越しの際は是非立ち寄ってみてください。