イオンは6月18日、資源枯渇が懸念されるウナギの取り扱い方針を発表した。同社は主に「ニホンウナギ」と「インドネシアウナギ」の2種を販売しているが、2023年までにトレーサビリティー(生産履歴の追跡可能性)を確立、産地や漁獲方法などを完全に把握できるようにする。インドネシアでは、世界自然保護基金(WWF)などと協力して、ウナギの保全プロジェクトに取り組む。また、ウナギ以外の原材料を使用した「かば焼き」商品を開発することで代替需要を掘り起こす。
ニホンウナギは国際自然保護連合(IUCN)により絶滅危惧種に、インドネシアウナギも準危惧に指定されている。ウナギの世界生産量の90%以上は養殖で、天然の稚魚であるシラスウナギを採捕し、育てている。
インドネシアではWWFジャパンから技術サポートを受け、現地の大手養殖業者や丸紅と連携して、シラスウナギ採捕のMSC認証(海洋の自然環境や水産資源を守って獲られた水産物に対する海洋管理協議会の認証)の取得を目指す。このプロジェクトで蓄積したノウハウを日本国内におけるニホンウナギの養殖にも応用する。