インバウンド(訪日客)を対象とした消費税の免税制度を見直す。訪日客が免税店で購入した商品を国内で不正に転売している問題を受けた対応。来年の年末にかけて議論する2025年度税制改正で、詳細な制度設計や導入時期を検討し、結論を出すことを目指す。
現在、訪日客が免税店で土産を購入する際、パスポートなどを提示すれば、消費税は免除される。しかし近年、免税店で購入された商品が国内で不正に転売され、免除された消費税分の利益を稼ぐ事例が相次いでいる。
不正転売防止に向け、訪日客には免税店であらかじめ消費税を払ってもらう。出国時に購入品を持っていた場合に、免税店が消費税相当額を返金する制度への見直しを検討する。制度づくりでは、店の事務負担軽減が課題となる。